2014年4月号 | 西武池袋線・西武新宿線・練馬区の賃貸はハウステーションネットワーク

2014年4月 減り続ける日本の人口。空室が埋まらない理由とは

新緑がとても綺麗な季節となって参りました。
この時期になると、木々のエネルギーが空に向かっていることを感じます。
日頃見慣れた、木々、野草なども、この季節は、冬に貯めた栄養分を枝葉に流し、
葉っぱの先までピンとしてます。
この季節にお勧めなのが、ハイキングやトレッキング・川でのバーベキューなどです。
自然の空気を感じながら、気分転換に出かけてみるのもよいかもしれませんね!(^^)



【賃貸住宅の空室率】
なぜ、所有する賃貸マンションのや賃貸アパートに空室が多いのか?
それは、日本が今おかれている状況に一因があります。
大空室時代と言われる現状と、今後の動向について話します。


【減り続ける日本の人口】
日本ではすでに、人口の減少期に入っています。
総務府統計局のデータによれば2008年をピークに日本の人口は減り続けており、ここ最近の数字を見ても日本の総人口は2011年の1億2779万9千人から、2012年の1億2751万5千人へと28万4千人(0.22%)も減少しています。
2030年以降は、毎年100万人づつ人口が減少するといわれており、そのままのペースでいけば、2048年には人口が1億人を割り、2050年には9700万人、2060年には8700万人になります。

人口減少はアパートマンション経営の立場から考えると喜ばしい事ではありません。
核家族化や個人化により世帯数は暫くは維持できたとしても、いづれは大幅な人口減少に伴って、賃貸住宅の需要も減る事が予測されるからです。

一方、貸家着工数の状況は東京都で例えるとリーマンショック以降は月当たり4000戸前後で推移していましたが2012年以降は微増傾向で2013年1月時点で月当たり賃貸着工数は4556戸で、1年で10%強の増加となっています。
人口が減少傾向にも関わらず、貸家着工数が増えているということは、賃貸住宅が供給過剰の状況になっていると考えてよいでしょう。


【空室率アップでアパートやマンションの競争は激化する】
人口が減少傾向にある中で、賃貸住宅の空室率はどうなっているのでしょうか。
日本の人口がピークだった2008年の空室率は18.8%。
この時点で、アメリカの10.8%、イギリスの9.3%と比較しても高い数値なのですが、2010年になると日本の空室率は23.07%とアップします。


【首都圏のアパートマンション空室率】
東京都16.35%神奈川19.25%埼玉県22.44%千葉県25.84%栃木県32.01%群馬県32.58%都心から離れれば離れる程空室率が高いことがわかります。
東京都は比較的空室率が低くなっていますが、先に説明したとおり貸家着工数は増加傾向にある為、今後は空室率もアップしていくものと考えられます。

空室率が高くなると競争が激しくなり、家賃相場も下落する事が予測されます。
家賃が下がっても、固定資産税や借入金の金利などはほとんどかわらない為、アパート・マンションのオーナーにとっては厳しい状況になるということになります。

これから先、空室率が上昇していくことは確実です。
今のうちから所有物件の空室を増やさない工夫を努力をしておかなければ、安定したアパートマンション経営は望めないと考えてよいでしょう。


【空室が埋まらない理由】
賃貸住宅に空室が発生してしまって、なかなか埋まらない。
その原因と対策についてお話しをします。空室が出た場合にオーナーはどのような行動をとるべきでしょうか?


【所有物件の空室が増える要因とは】
空室が埋まらない理由とは、一体どのようなものなのでしょうか。
景気が悪い、少子高齢化が進み人口が少ないといった世の中の情勢に因るものもありますが所有している物件の原状的な要因も考えられます。

・相場より家賃が高い
入居者も物件を借りる際には、その地域の家賃相場を調べます。
物件の状態にもよりますが、相場よりもかけ離れて家賃が高いと客付けが難しくなります。
相場と比較して適正な家賃となっているかが、ポイントです。

・設備が充実していない
最新のアパートマンションではエアコンが付いているのは当たり前、オートロックやモニター付きドアホン、浴室乾燥機付きの物件もあります。
設備のグレードアップを怠っていると時代遅れになっている可能性があります。

・管理面が行き届いていない
共有スペースが汚れている。
壊れた設備が修理されないなど管理が行き届いていないと入居者が快適な生活が送れず出ていってしまうケースがあります。
また、入居希望者が内見する場合も意外と細かい点まで見ています。

・築年数が古く建物が老朽化
建物も築年数が15年から20年ともなると色々と問題が出てきます。
外観の見た目の悪さや内装が古い、間取りが今のライフスタイルと合わないなど、タイミングよくリフォームなどをしておかないと古さだけが目立ってしまいます。

・募集活動が積極的に行われていない
物件に問題がなくても客付けをお願いしている不動産会社や管理会社が、募集活動をしっかり行っていなければ空室は埋まりません。
情報が出回らなければ、入居希望者の目に触れる機会も無いので空室対策にはなりません。


【所見】現在の賃貸マンション・アパート経営は今後は少子化となりますので、空室対策が非常に重要となります。
家賃相場は下落の一途をたどっており、入居希望者は減っていきます。
家賃相場は入居者がいくらだったらこの建物に住んでも良いかという考えを持たないといけません。

昔みたいに、「大家さん部屋を貸してくれてありがとう」という時代はとっくに終わり、「契約者が部屋に住んで頂いている」という時代です。
家賃相場は1つ1つの建物で全く異なります。
入居希望者が多い建物、入居希望者が少ない建物、立地、間取り、大きく変わります。
家賃の設定は非常に重要です。東京都の入居率84%10部屋で常時1.6部屋は空室です。
今後の賃貸経営は入居者に入居して頂く事の出来る設定を行い、入居率を維持していく方法を考えていくべきでしょう。